この記事で取り上げるトピック:
- AVID SYNC HDを使用したLongitudinal Time Code(LTC)の生成
- Dolby LTC Generatorプラグインの使用
- LTCオーディオファイルの使用
- MIDI Time Code(MTC)の使用
はじめに
多くの場合、Dolby Atmos RendererはDAWトランスポートをチェイスします。Rendererが専用のワークステーションで実行されている場合、同期ソースはLTCになります。RendererがDAWと同じワークステーションで実行されている場合、同期ソースはLTC、MTCのいずれかとなり、Send/Returnプラグインを使用している場合はシステム同期となります。
すべてのケースで、「Session Setup」ウインドウで設定したセッションのタイムコードレートが「Renderer Preferences Driver」ページ、または読み込んだマスターファイルで設定したフレームレートに一致している必要があります。
Avid SYNC HDを使用してLTCを生成する
AVID SYNC HDを使用してLTCを生成するには:
- 「Setup」>「Peripherals」>「Synchronization」の順に移動して「Transport」セクションで「LTC」を選択し、SYNC HDを有効にします。
- 「Setup」>「Peripherals」>「Synchronization」の順に移動して「Transport」ウインドウで「GEN LTC」を選択し、SYNC HDを有効にします。GEN LTCが表示されていない場合は、「Transport」ウインドウ右上のドロップダウン矢印をクリックして「Synchronization」ビューを表示します。
Dolby LTC Generator プラグインの使用
Dolby LTC Generatorプラグインは、外部のRendererでも内部のRendererでも使用できます。Dolby LTC Generatorを使用するには、プラグインをモノトラックに挿入し、出力を専用のバスに設定します。設定により、バスを出力128(外部のRendererの場合)または129(内部のRendererの場合)にマッピングする必要があります。128に割り当てたオーディオでLTCを使用する場合、Rendererの入力128をベッドやオブジェクトオーディオに使用することはできませんのでご注意ください。
LTC Generatorプラグインは、使用前にタイムコードレートを設定し、セッションのトランスポート後に使用する必要があります。
LTCファイルの使用
セッションでは、モノの .wavファイルとしてLTCを使用することもできます。これらはSYNC HDのLTC出力を録音し、ファイルを正確にトリミングした後、LTC Generatorと同じ方法でモノトラックで使用することで生成できます。この方法は、タイムライン上のクリップがスリップしたり移動したりする可能性があり、セッションの遅延補正設定により全体の同期に影響が出る恐れがあるため、好ましいとは言えません。
MTCの使用
内部で実行されているRendererはMTCと同期できます。同期するには、Mac Audio MIDI SetupユーティリティまたはMIDI StudioウインドウでMIDIデバイスをオンラインにする必要があります。「IAC Driver」をクリックすると、デバイスがオンラインであることを確認できます。
「Pro Tools Setup」>「Peripherals」>「Synchronization」の順に移動し、「MTC Generator Port」ドロップダウンメニューから「IAC Driver」を選択します。「Edit」ウインドウの「Transport」セクションまたは「Transport」ウインドウの「GEN MTC」で「MTC」をクリックして有効にします。MTCを使用するには、RendererがMTCを「External Sync Source」として使用するように設定し、「IAC Driver」を選択する必要があります。
オーディオギャップを避けるため、MTCをパンチイン操作に使用するのは推奨していません。
ナビゲーション
次のモジュール:モジュール 5.7 – 他のセッションからオブジェクトトラックデータをインポートする
前のモジュール:モジュール5.5 – 付属テンプレートの使用